第10回:フランチャイズの収益構造を理解する──売上・利益・ロイヤリティの関係
フランチャイズ起業を検討するうえで最も重要なのは、収益構造を正しく理解することです。
売上が大きい=儲かるわけではありません。
実際に経営を左右するのは 利益(手元に残る現金)です。
私はセブン‐イレブン時代、売上は高いのに資金繰りが苦しい店舗を何度も見てきました。
理由は、収益構造を理解しないまま加盟してしまったからです。
フランチャイズ収益は、次の構造で成立しています。
① 売上(総収入)
店舗が生み出す総収入です。
客数 × 客単価で構成され、商圏人口、立地、競合に大きく左右されます。
「売上が上がっている=儲かる」ではない点に注意が必要です。
② 売上総利益(粗利)
売上から仕入原価を引いた金額です。
粗利の高さは業種によって差があります。
一般的には次のようなイメージです:
| 業態 | 粗利率の目安 |
|---|---|
| 小売(コンビニなど) | 約25~35% |
| 飲食 | 約60~70% |
| サービス業(塾・美容等) | 約80~90% |
粗利が高いほど、店舗運営に使えるお金が多くなります。
③ 営業利益=利益の本体
粗利から以下の費用を差し引いたものが、本当の利益です。
- ロイヤリティ
- 人件費
- 家賃
- 水道光熱費
- 廃棄ロス
- 広告宣伝費
- 消耗品
売上が高くても、これらのコスト管理が甘いとすぐに赤字になります。
つまり、フランチャイズ加盟者が最も向き合うべき数字は 売上ではなく営業利益 です。
④ ロイヤリティの理解は必須
ロイヤリティは、本部のブランド力・教育・物流・システムなどを使用するための対価です。
形態には以下があります:
- 売上歩合方式(例:売上の○%)
- 粗利分配方式
- 定額方式
形だけで比較するのは危険です。
自分の業態・立地でどの方式が有利か、数値シミュレーションすることが重要です。
まとめ
フランチャイズは売上で判断するのではなく、利益と収益構造で判断する。
収益を理解せずに加盟すると、
「忙しいのに儲からない」「働いても現金が増えない」状態になります。
説明会では必ず次の質問をしてください:
- 直営店の営業利益はどれくらいか?
- ロイヤリティ方式の根拠は?
- 粗利率はどれくらいで、改善施策はあるか?
数字の理解こそ、成功への最短ルートです。
次回 第11回 は、
「ロイヤリティの仕組みを深掘り:どの方式が最も得なのか」
を解説します
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