第25回：たった5人のファンでビジネスは成立する
～50代起業は「広げる」より「深める」でうまくいく～
■50代起業は“少人数”で十分に成り立つ
私は多くの創業者と関わってきましたが、
50代起業がうまくいくための共通点は明確です。
「たくさんの顧客は必要ない」
「深く長く付き合える少数のファンがいれば十分」
これは綺麗事ではなく、実務的にも完全に正しい考え方です。
SNSフォロワーが何万人も必要な若いインフルエンサー型とは違い、
50代起業のビジネスモデルは
“信頼ベースの伴走型” が中心。
だからこそ、顧客は少なくて良い。
むしろ、その方がうまくいきます。
■なぜ「たった5人」で成立するのか
50代起業の多くが提供するのは、
- コンサルティング
- コーチング
- 教室・レッスン
- 個別支援
- 実務サポート
- 相談業務
こういった“1対1の価値提供”です。
すると、次のようになります。
■① 深い支援になる
50代は人生経験が深く、安心感があるため、
お客様との関係が“長く濃く”続く傾向があります。
大規模集客型ではなく、
少人数の濃い信頼関係が生まれます。
■② 客単価が高くなる
50代向けサービスは「人生の転換点」を支えるケースが多く、
自然と単価が上がります。
- 3ヶ月 10〜20万円
- 6ヶ月 20〜50万円
この価格帯は珍しくありません。
■③ リピート・紹介が起きやすい
50代は「この人に任せたい」が強い世代。
相性の良いお客様は長く継続し、
友人・知人にも紹介してくれます。
■④ 結果として、少人数で収益が安定する
たとえば、5人が月3万円の継続支援なら
→ 月15万円
10人なら
→ 月30万円
事業規模としては十分成立しますし、
あなたの時間・体力にも優しく、無理がありません。
■“広げる”より“深める”が成功の鍵
多くの起業家は、
- フォロワーを増やす
- メルマガ登録者を増やす
- アクセスを増やす
こういった“数字”に目が向きがちです。
しかし50代起業において、数字の追求はほぼ不要。
むしろ逆効果になることもあります。
大事なのは、
「1人のお客様に深く関わる」こと。
あなたの深い経験・洞察・優しさは、
“深い関係”の中でこそ発揮されます。
■では、その「5人のファン」はどう作る？
ここからが実務のポイントです。
私は相談者に次のようにお伝えしています。
■①「あなたの価値観」に共感してくれる人だけに届ける
50代起業は“誰でも”という広げ方は最も危険です。
- あなたが大切にしたい価値観
- 働き方
- サービスの在り方
- 生き方
こうした“あなたの世界観”を見せ、それに共感する人を中心にする。
これが「ファン」を呼びます。
■② 無料相談は“選ぶ場”でもある
無料相談は「誰でも受ける」必要はありません。
むしろ、相性が悪い場合は丁寧にお断りすること。
あなたの心が疲れる相手と組むと、
50代起業は続きません。
あなたが「気持ちよく関われる人」だけを大切にする
これが一番の成功要因です。
■③ ブログで“あなたの言葉”に触れてもらう
ブログは、
「あなたの価値観に共感してくれる人だけを引き寄せる装置」です。
- 丁寧さ
- 温かさ
- 経験
- 視点
- 人柄
あなたが書くから、読みたい。
あなたが語るから、信頼される。
ブログはファンづくりに最強のツールです。
■④ SNSは「大量ではなく、一点突破」
50代起業はSNSを頑張りすぎてはいけません。
- 投稿は週1でOK
- 自然体の発信でOK
- 日常の小さな気づきでOK
- 自分を偽らないことが大切
無理にキャラを作らない。
自然体が一番ファンを作ります。
■“5人のファン”がいれば一生の仕事になる
あなたの価値観に共感する人が5人いれば、
ビジネスは確実に成立します。
- 焦らない
- 無理しない
- 無駄に広げない
- 浅い関係を追わない
その代わり、
一人ひとりを大切に、丁寧に関わる。
私自身、
創業相談・補助金・マーケティング・伴走支援で
繰り返し感じたことがあります。
50代起業は“深い人間関係”が仕事をつくる。
■まとめ──あなたの人生に共感する「5人」だけで良い
あなたが大切にしたい人とだけ仕事をする。
これが50代起業の本質です。
- 数ではなく深さ
- 広げるより濃くする
- 追いかけるより選ばれる
- 無理せず、自然体で
- あなたの価値観に共感する人との仕事で十分
たった5人のファンがいれば、ビジネスは成立する。
そしてその5人は、あなたの人生を豊かにしてくれる人たち。
50代起業は、人の温かさを中心にして成り立ちます。
📘 次回は
第26回：「ホームページの考え方──50代起業に“サイトは必要か？”」
必要かどうか、どこまで作るべきか、どう位置付けるかを実務目線で解説します。
「起業に関心がある」方へ
起業を考えているが迷っている。具体的にどうしたらよいかわからない。。。
そんなお悩みに、アドバイザーとして一緒に伴走します。
必要なのは、「少しの整理」と「最初の一歩」です。
私は港区で日々、創業者の伴走支援を行っています。
もし「自分の想いをどう形にすればいいか分からない」「制度の使い方がよくわからない」といった不安がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
