第17回:50代起業の集客導線(ファネル)設計
~“自然に申し込みが入る仕組み”をつくる方法~
■集客は「才能」ではなく「流れ」で決まる
創業相談でよくいただく悩みが、
「集客がうまくいきません」
という声です。
しかし、私はいつもこう答えています。
集客は“センス”でも“才能”でもなく、ただの“流れ”の問題です。
どんなに素晴らしいサービスでも、
人が自然に流れてくる導線がなければ、
お客様はたどり着けません。
特に50代起業では、
「ごり押しの営業」や「派手な広告」は向きません。
必要なのは、
“自然にたどり着く導線=ファネルを作ること”
です。
■ファネルとは“お客様の動き”をデザインすること
ファネル(Funnel)とは、
漏斗のように徐々に絞り込まれていく「見込み客の流れ」のこと。
お客様は、次のように動きます。
- あなたを“知る”
- 興味を持つ
- 詳しく知る
- 話してみたくなる
- サービスを受ける
- 信頼し、継続する
この流れを意識して設計すると、
強引な営業をしなくても自然に申し込みが入ります。
■50代起業に最適な“6段階の導線設計”
私は創業支援で、
50代起業にもっとも適した導線はこれだと確信しています。
■①【認知】SNS(週1回のゆるい発信)
最初の入り口はここです。
SNSは、認知を広げるための“窓口”にすぎません。
- 人柄
- 価値観
- 日常のこと
- 仕事に関する小さな気づき
このような投稿で、
「この人、なんかいいな」という印象をつくります。
■②【理解】ブログ(あなたの世界観が伝わる)
SNSは軽い接点ですが、
ブログは“信頼を深める場所”です。
50代起業でブログが強い理由は、
深い文章こそ、あなたの人柄と専門性を伝える最適な方法だからです。
ブログを読んだ方は、
あなたの考え方に共感し、安心し、
「この人に相談したい」と感じます。
■③【興味】無料コンテンツ
ここで一気に興味が深まります。
- 無料相談30分
- 無料PDF
- LINE登録特典
- 体験セミナー
- 小冊子
私は「無料相談30分」を入り口にしていました。
これが、最初の顧客獲得に非常に効果的でした。
無料の役割は
“安心してあなたに会う理由をつくること”。
■④【信頼】個別相談
ここが最重要ステップです。
無料相談や体験セミナーを通して、
- 相手の話を丁寧に聞く
- 困りごとを深く理解する
- 最適な方向性を示す
これだけで、お客様は安心します。
50代起業は「聞く力」が武器。
ここが最も価値を発揮する場です。
■⑤【成約】小さな商品
最初から高額サービスは売れません。
お客様にとっての“最初の一歩”を用意します。
例:
- お試しセッション(5,000〜10,000円)
- 初回限定コンサル
- プロフィール添削
- 1回完結の小さな商品
ここで「満足→信頼」が生まれます。
■⑥【継続】パッケージ・3ヶ月・6ヶ月コース
そして最後に、
あなたの本命商品(パッケージ)につながります。
例:
- 3ヶ月伴走コンサル
- 6ヶ月起業支援パック
- 継続コーチング
- 補助金申請サポート一式
ここに到達したお客様は、
最初から「長く関わりたい」と思ってくれていることが多いです。
■導線(ファネル)は“営業の代わり”になる
ファネルをつくる最大のメリットは、
あなたが売り込まなくても、お客様が自然に進んでくれること。
SNS → ブログ → 無料相談 → 小さな商品 → 継続
という流れができると、
営業せずに売上が立つようになります。
つまり、
営業力はいらない。
必要なのは導線設計だけ。
これは50代起業にとって大きな武器です。
■ファネルは「強く」ではなく「滑らかに」
若い起業家は、
強く押す、煽る、急かす施策が多いですが、
50代起業には向きません。
私が意識しているのは、
“自然に・穏やかに・滑らかに”つながる導線。
- 押さない
- 比較させない
- 焦らせない
- 完璧を求めない
- ただ誠実に価値を届ける
このスタイルが、50代には最も合っています。
■まとめ──導線を整えた人は、営業がいらなくなる
ファネルを作ると、
あなたは「探される人」になります。
- SNSで知り
- ブログで共感し
- 無料で安心し
- 個別相談で信頼し
- 小さな商品で満足し
- 継続で関係が深まる
この流れができると、
営業は不要になります。
50代起業は「追いかける」のではなく、
“選ばれる”スタイルが最強。
そのための鍵が、
集客導線(ファネル)設計です。
📘 次回は
第18回:「サービスメニューの作り方——売れる構成・見せ方」
いよいよ“商品づくり”の章に入ります。
メニューの構成・売れる書き方・差別化の方法をまとめます。
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