50歳からの起業ライフ第23回:仕事の受け方──疲れずに長く続けるためのスタンス

第23回:仕事の受け方──疲れずに長く続けるためのスタンス

~50代起業最大の武器は「無理しない勇気」である~


目次

■50代起業の成功は“仕事の受け方”で決まる

創業相談で数多くの50代起業家を見てきましたが、
うまくいく人と疲れてしまう人の決定的な差は、

「どんな仕事を、どんな基準で受けるか」
にあります。

20〜30代はとにかく「経験を広げる時期」ですが、
50代は体力・集中力・家庭・自由時間とのバランスが必要です。

だからこそ、
仕事は“広げる”のではなく、

“選ぶ時代”に入ります。

この感覚を持った人から、長く安定して続けられます。


■仕事は「全部受ける」から「選んで受ける」へ

50代の起業初期でよく起こるのが、

  • すべての依頼を断れない
  • 「せっかくの仕事だから」と無理をする
  • 相手に合わせすぎて消耗する

という状況です。

しかし、私はいつもこうお伝えしています。

「仕事を選ぶこと」は、誠実さの一部である。

無理な仕事を受けて疲れたり、
質が落ちる方が、相手にとっても不誠実です。


■判断基準は3つだけ

私は自分の中で、仕事を受ける基準を3つに絞っています。


■①「使命に合っているか」

あなたがやりたい方向性や価値観に近いかどうか。

  • 私でなくてもできる仕事
  • 自分の専門とズレている仕事
  • 思いが乗らない仕事

これらは無理に受ける必要がありません。

50代は「好き」「やりたい」「意味がある」
という基準で仕事を選ぶべきです。


■②「気持ちよく関われる相手か」

実は、これは非常に重要です。

  • 価値観が合う
  • 丁寧なコミュニケーション
  • 約束を守る
  • 成長意欲がある
  • 感謝の気持ちがある

こういう方との仕事は、成果も出やすく、疲れません。

逆に、

  • 無理な要求
  • 態度が大きい
  • 相手任せ
  • 依存傾向
  • 値下げ要求
    こうしたケースは、たとえ報酬が高くても疲れます。

50代起業では、“誰と働くか”が売上より大切。

これは私自身、強く感じます。


■③「長く続けられる働き方か」

単発の無理な案件より、
あなたの体力と価値観に合ったリズムが大切です。

  • 月の支援件数
  • 相談回数
  • 移動の量
  • 夜の仕事の有無
  • 家庭とのバランス

これらを守ることが、50代以降の成功には必須です。


■「断る技術」は50代起業の必須スキル

断るのは苦手だという方が多いですが、
ここにも“型”があります。

私が実際に使っている断り方をご紹介します。


✔ 型①:「専門性が違う場合」

「今回の内容は、私よりもより適した専門家がいます。
よろしければご紹介します。」


✔ 型②:「スケジュールが合わない場合」

「誠に申し訳ないのですが、
現在のスケジュールでは高い品質を保てません。
無理にお受けしてご迷惑をおかけするのは本意ではないため、
今回は見送らせていただければと思います。」


✔ 型③:「価値観が合わない場合」

「ご期待に応えたいのですが、
ご希望の進め方と私のスタイルが異なるため、
今回は私ではない方がよりお力になれると判断しました。」


どれも誠実で、相手に不快感を与えません。


■“広げる”より“深める”で成功する

50代起業では、
仕事を増やすより、深めるほうが成果が出ます。

  • 同じ人を長く支援する
  • 既存顧客の満足度を上げる
  • リピートを作る
  • 紹介をいただく
  • 追加メニューを提供する

この“深める戦略”こそ、
50代起業で最も疲れずに成果を出す方法です。


■「仕事の断捨離」で人生が変わる

50代起業で圧倒的に多い成功例は、

仕事を減らした瞬間に売上が伸びた人
です。

理由はシンプル。

  • 本当にやりたい仕事に集中できる
  • 自分のエネルギーが整う
  • サービスの質が上がる
  • ブログやSNSに時間が使える
  • 学びの時間が増える
  • 自分の人生が整う

これがすべて積み重なり、
結果として「選ばれる人」になります。


■仕事の受け方は「生き方」そのもの

仕事を選ぶ基準は、
実はそのまま“あなたの生き方”です。

  • 大切にしたいこと
  • 守りたい生活
  • 心地よいリズム
  • 自分らしい働き方
  • 人生の優先順位

これらを尊重することが、
50代起業の最大の成功要因です。

無理せず、心地よく、誠実に。
そうした人のもとに、良い仕事は自然と集まってきます。


■まとめ──“仕事を選ぶ”ことは、あなた自身を大切にすること

50代起業の仕事の受け方は、次の3つが基準です。

  • 使命に合っているか
  • 気持ちよく関われる相手か
  • 長く続けられる働き方か

そして、
断る技術を身につけて、
あなたの人生を守ることが大切です。

50代起業は「量」ではなく「質」で勝つ。
その第一歩が、仕事の受け方を整えることです。


📘 次回は
第24回:「やるべきことの整理術──迷わず進むための“3つの山”」
50代起業の行動を整理し、「ブレない進み方」を体系化してお届けします。


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この記事を書いた人

「好きなことを仕事にする」起業家の挑戦を応援する、東京都港区の起業支援会社です。
起業の道をともに歩むパートナーとして、豊富な実務経験と支援実績をもとに、実践的な伴走支援を行っています。
クライアントの夢の実現に向けて、専門性と創造性を活かしながら全力でサポートいたします。

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