第6回:説明会で分かる“危険なフランチャイズ本部”の特徴
フランチャイズ加盟で成功するためには、良い本部を選ぶことが最重要です。
しかし現実には、加盟希望者の熱意や未経験ゆえの不安につけ込み、
誇張された期待を煽る本部も存在します。
私はセブン‐イレブン時代、数多くのFC加盟相談を受け、成功も失敗も見てきましたが、
失敗した人の多くは「説明会の時点で違和感があった」と後悔していました。
では、説明会でどんな本部は避けるべきなのでしょうか。
私の経験から、危険な本部の共通点を5つ挙げます。
① 売上の話ばかりで利益の話をしない
「売上1000万円!」「高利益率!」と売上の数字だけを強調し、
人件費・家賃・廃棄・ロイヤリティなどの実際の経費を具体的に話さない本部は要注意。
起業で重要なのは 利益=手元に残るお金 であり、売上ではありません。
② 退店数を濁す・理由を説明しない
退店数は、本部の実力と誠実さを測る重要な指標です。
「ほとんどいません」「景気のせいです」など曖昧にする本部は危険です。
誠実な本部は 数字を明確に提示し、失敗の原因まで説明します。
③ 「誰でも簡単に成功できます」と言う
ビジネスに「誰でも・簡単に・すぐ儲かる」は存在しません。
努力・管理・数字・現場力など、成功には必ず根拠があります。
耳障りの良い言葉だけを並べる本部は、加盟者を消耗品扱いしている可能性があります。
④ 本部が直営店をほとんど持っていない
直営店が少ない本部は、現場の実態を理解していない恐れがあります。
「加盟金ビジネス」だけが目的になっているケースもあります。
直営店での実績が不透明な本部は避けるべきです。
⑤ 加盟を急かす・デメリットを語らない
「今決めれば優遇します」「すぐ契約しないと埋まります」
こうした“急がせる本部”は要注意です。
良い本部ほど、デメリットを説明し、冷静な判断を求めます。
説明会で大切なのは、情報より“空気感”
危険な本部は、話す内容より 話し方に違和感があります。
- グレーな点を避ける
- 表情や語尾が曖昧
- 根拠や理由を示さない
- 都合の悪い質問はスルーする
説明会の最後にモヤっとする感覚があれば、ほぼ間違いなく正解です。
その直感は、現場に入ってから必ず的中します。
まとめ
良い本部は誠実、悪い本部は誇張する。
数字を隠す、耳障りの良い話しかしない、加盟を急かす──
こうしたサインを見つけたら、即退席して問題ありません。
フランチャイズは、人生と家族と資金を預ける大きな決断です。
焦る必要はありません。自分のペースで、納得して決めてください。
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