第7回:本当に良いフランチャイズ本部の3つの条件

第7回:本当に良いフランチャイズ本部の3つの条件

「良い本部を選べばフランチャイズ起業は成功しやすい」
これは多くの本部が言う言葉ですが、
では “良い本部とは何か” を明確に答えられる人は多くありません。

私はセブン‐イレブン時代、加盟者の支援や出店・閉店の判断、収支改善、店舗再建など、
数多くの現場を経験してきました。
その中で実感したのは、成功する加盟店の裏には、必ず良い本部が存在するということです。

では、良い本部にはどんな共通点があるのでしょうか。
私が確信を持って言える 3つの条件 をお伝えします。


目次

① 現場に強い──直営店の実績がある

本当に良い本部は、加盟店頼みではなく、自ら直営店を運営し続けています。
直営店を持つ目的は「加盟金を稼ぐ」ためではなく、
現場で得た数値と改善事例を加盟店に還元するためです。

直営店の実績が強い本部ほど、施策の根拠が数字で示され、言葉に重みがあります。
逆に直営店がほとんどなく、加盟店だけ増やす本部は要注意です。
それは「現場の声が届かない」「失敗を学べない」本部だからです。


② 数字が透明──弱みも含めて開示する姿勢がある

良い本部は、店舗の結果を「平均値」ではなく、
最高値・中央値・最低値 まで正直に提示します。
また、退店理由や課題も含めて誠実に説明します。

良い本部は強みより弱みで信頼される。

耳障りのいい話しかせず、
閉店例やリスクを曖昧にする本部は、その時点で候補から外すべきです。
透明性は最大の誠実さです。


③ 目的が“加盟者の成功”である

本当に良い本部は、加盟金ビジネスではなく、長期的な共存を目指します。
加盟説明会でも、契約を急かすことはありません。
むしろ「家族と話してください」「じっくり検討してください」と言います。

また、スーパーバイザー(SV)の質が高く、
「伴走者」として加盟店と同じ目線で考える文化を持っています。

加盟店と本部の関係が「上下」ではなく「パートナー」であること──
ここに成功するフランチャイズの本質があります。


まとめ

良い本部は、誠実で、現場に強く、伴走する。

ブランド力、広告宣伝、システム――それらももちろん重要ですが、
最終的に「人と組織の姿勢」が結果を分けます。

説明会では、

  • 誠実さ
  • 透明性
  • 現場感
  • 伴走力
  • 数字の根拠

これらを感じ取る視点を忘れないでください。


次回 第8回 は、
「加盟前に絶対やるべき3つの事前調査(競合、立地、既存店ヒアリング)」
を解説します。
ここをやらずに加盟する人は、ほぼ確実に失敗します。

第6回:説明会で分かる“危険なフランチャイズ本部”の特徴

フランチャイズ加盟で成功するためには、良い本部を選ぶことが最重要です。
しかし現実には、加盟希望者の熱意や未経験ゆえの不安につけ込み、
誇張された期待を煽る本部も存在します。

私はセブン‐イレブン時代、数多くのFC加盟相談を受け、成功も失敗も見てきましたが、
失敗した人の多くは「説明会の時点で違和感があった」と後悔していました。

では、説明会でどんな本部は避けるべきなのでしょうか。
私の経験から、危険な本部の共通点を5つ挙げます。


① 売上の話ばかりで利益の話をしない

「売上1000万円!」「高利益率!」と売上の数字だけを強調し、
人件費・家賃・廃棄・ロイヤリティなどの実際の経費を具体的に話さない本部は要注意。
起業で重要なのは 利益=手元に残るお金 であり、売上ではありません。


② 退店数を濁す・理由を説明しない

退店数は、本部の実力と誠実さを測る重要な指標です。
「ほとんどいません」「景気のせいです」など曖昧にする本部は危険です。
誠実な本部は 数字を明確に提示し、失敗の原因まで説明します。


③ 「誰でも簡単に成功できます」と言う

ビジネスに「誰でも・簡単に・すぐ儲かる」は存在しません。
努力・管理・数字・現場力など、成功には必ず根拠があります。
耳障りの良い言葉だけを並べる本部は、加盟者を消耗品扱いしている可能性があります。


④ 本部が直営店をほとんど持っていない

直営店が少ない本部は、現場の実態を理解していない恐れがあります。
「加盟金ビジネス」だけが目的になっているケースもあります。
直営店での実績が不透明な本部は避けるべきです。


⑤ 加盟を急かす・デメリットを語らない

「今決めれば優遇します」「すぐ契約しないと埋まります」
こうした“急がせる本部”は要注意です。
良い本部ほど、デメリットを説明し、冷静な判断を求めます。


説明会で大切なのは、情報より“空気感”

危険な本部は、話す内容より 話し方に違和感があります。

  • グレーな点を避ける
  • 表情や語尾が曖昧
  • 根拠や理由を示さない
  • 都合の悪い質問はスルーする

説明会の最後にモヤっとする感覚があれば、ほぼ間違いなく正解です。
その直感は、現場に入ってから必ず的中します。


まとめ

良い本部は誠実、悪い本部は誇張する。

数字を隠す、耳障りの良い話しかしない、加盟を急かす──
こうしたサインを見つけたら、即退席して問題ありません。

フランチャイズは、人生と家族と資金を預ける大きな決断です。
焦る必要はありません。自分のペースで、納得して決めてください。

「起業に関心がある」方へ

起業を考えているが迷っている。具体的にどうしたらよいかわからない。。。

そんなお悩みに、アドバイザーとして一緒に伴走します。

必要なのは、「少しの整理」と「最初の一歩」です。

▶︎ 迷っているあなたへ:無料相談をご活用ください

私は港区で日々、創業者の伴走支援を行っています。

もし「自分の想いをどう形にすればいいか分からない」「制度の使い方がよくわからない」といった不安がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

「好きなことを仕事にする」起業家の挑戦を応援する、東京都港区の起業支援会社です。
起業の道をともに歩むパートナーとして、豊富な実務経験と支援実績をもとに、実践的な伴走支援を行っています。
クライアントの夢の実現に向けて、専門性と創造性を活かしながら全力でサポートいたします。

目次