「松岡まどか、起業します」を読んで

――起業は楽しい。でも、決して楽ではない。そしてAI時代は大きなチャンスになる。

最近、安野貴博さんの「松岡まどか、起業します」を読みました。
私は普段、港区や東京都の創業支援の現場で、多くの起業相談を受けています。創業融資、補助金、事業計画、販路開拓など、相談内容はさまざまですが、この小説を読んで改めて感じたのは、「起業のリアル」が非常にわかりやすく描かれているということでした。

特に、これから起業したい人、スタートアップに興味がある人、AIビジネスに可能性を感じている人には、一度読んでみてほしい作品です。

あらすじ

主人公の松岡まどかは、大企業で働く女性。安定した会社員生活を送りながらも、「このままでいいのだろうか」という思いを抱えています。そんな中、自分のアイデアや社会課題への問題意識をきっかけに、起業への道を歩み始めます。

しかし、起業は単純に「会社を辞めて独立する」という話ではありません。
仲間集め、資金調達、事業モデルの検討、ユーザー獲得、プレゼン、投資家との対話など、次々と現実的な壁が現れます。

一方で、自分たちのサービスが誰かに喜ばれたり、チームで未来を語ったりする場面には、大企業では味わえない熱量があります。

この作品は、単なるサクセスストーリーではなく、「理想」と「現実」の間で揺れながら前に進むスタートアップの姿を描いています。

スタートアップの空気感がよく伝わる

私は創業相談の現場で、「起業に興味はあるけれど、実際にどんな世界なのかわからない」という声をよく聞きます。

この小説の良いところは、スタートアップの世界観をイメージしやすい点です。

例えば、

・なぜスタートアップはスピードを重視するのか
・なぜ仲間集めが重要なのか
・なぜ投資家との対話が必要なのか
・なぜ“正解がない中で決め続ける力”が必要なのか

といったことが、物語として自然に理解できます。

ビジネス書だと理論的すぎて難しく感じる人もいますが、小説形式なので感情移入しやすい。
「起業家ってこういう不安を抱えているのか」
「こういう瞬間にワクワクするのか」
という空気感が伝わってきます。

私は、これから起業したい人には、制度やノウハウだけでなく、“起業家の感覚”を知ることが大切だと思っています。

その意味で、この本は非常に優れた“疑似体験”になると感じました。

起業は楽しい。でも楽ではない

この小説を読んで、私が最も共感したのは、「起業は楽しいが、楽ではない」という点です。

起業というと、自由、好きなこと、夢の実現、といったキラキラしたイメージを持たれがちです。もちろん、それは間違っていません。

自分で決められる。
自分のアイデアを形にできる。
誰かの役に立てる。
これは本当に面白い。

しかし現実には、

・売上が立たない不安
・資金繰り
・人間関係
・孤独感
・意思決定の連続
・失敗へのプレッシャー

など、精神的にも体力的にも負荷がかかります。

私自身、50代で独立しましたが、「もっと早くやればよかった」と思う反面、「簡単ではない」と何度も感じました。

ただ、不思議なのは、大変でも続ける人が多いことです。
それは、会社員では味わえない「自分の人生を自分で動かしている感覚」があるからだと思います。

この小説でも、主人公は何度も悩み、迷い、壁にぶつかります。それでも前に進もうとする。
その姿は、実際の起業家たちと重なります。

AI起業の可能性はこれからさらに大きくなる

そして、この作品を読みながら、私は改めて「AI時代の起業チャンスは大きい」と感じました。

昔は、起業には多額の資金、人材、システム開発力が必要でした。
しかし今は、生成AIの登場によって状況が大きく変わっています。

例えば、

・企画書作成
・市場調査
・ホームページ作成
・広告文作成
・SNS運用
・動画制作
・プログラミング補助

など、多くの業務をAIが支援できるようになりました。

つまり、少人数でも事業を立ち上げやすくなったのです。

特に、専門知識や経験を持つ個人にとって、AIは非常に強力なパートナーになります。

私は現在、「起業支援 × AIコーチング」というテーマに強い可能性を感じています。
起業家は孤独になりやすい。
だからこそ、AIが壁打ち相手や相談役になる価値は大きいと思っています。

もちろん、AIがすべてを解決するわけではありません。
最終的に決断するのは人です。
しかし、AIによって“挑戦のハードル”は確実に下がっています。

これは、これから起業する人にとって、大きな追い風になるでしょう。

最後に

松岡まどか、起業しますは、単なる起業小説ではなく、「これからの働き方」や「挑戦する生き方」を考えさせてくれる作品でした。

起業に興味がある人。
会社員としてモヤモヤを感じている人。
AI時代の可能性を感じている人。

そんな方におすすめしたい一冊です。

起業は楽しい。
でも楽ではない。

だからこそ、自分で考え、自分で決め、自分で前に進む面白さがあるのだと思います。

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もし「自分の想いをどう形にすればいいか分からない」「制度の使い方がよくわからない」といった不安がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

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この記事を書いた人

「好きなことを仕事にする」起業家の挑戦を応援する、東京都港区の起業支援会社です。
起業の道をともに歩むパートナーとして、豊富な実務経験と支援実績をもとに、実践的な伴走支援を行っています。
クライアントの夢の実現に向けて、専門性と創造性を活かしながら全力でサポートいたします。

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