AI時代に本当に差がつくのは「はじめる力」―安野貴博著『はじめる力』を読んで

AI時代に本当に差がつくのは「はじめる力」―安野貴博著『はじめる力』を読んで

安野貴博著『はじめる力』を読みました。
まず強く惹かれたのは、この書名です。私の会社名は「ハジメル合同会社」。まるで自分に向けられた言葉のように感じ、自然と手に取りました。

本を読みながら改めて思ったのは、AI時代だからこそ、差がつくのはアイデアの多さではなく、「始められるかどうか」だということです。ChatGPTをはじめとする生成AIによって、企画、文章、キャッチコピー、事業案などは以前よりはるかに短時間で生み出せるようになりました。言い換えれば、アイデアは誰にとっても手に入りやすくなったということです。

だからこそ、これからは「思いつく人」よりも、「小さくても始める人」が一歩先に進むのだと思います。

目次

AI時代に増えたのはアイデアであり、行動ではない

AIを使うと、たしかに発想は広がります。自分一人では思いつかなかった切り口も、短時間でいくつも出てきます。これはとても大きな変化です。

しかし一方で、どれほど優れた案が出ても、実際に動かなければ何も変わりません。企画書が増えるだけで、現実は前に進まない。ここに、今の時代の難しさがあると感じます。

AIがあるからこそ準備は速くなる。けれど、最後に一歩を踏み出すのは人間です。
結局のところ、事業を前に進めるのは「考えた量」ではなく、「始めた量」なのだと思います。

手触り感のある一次情報が、事業の精度を上げる

本の中で特に印象に残ったのが、手触り感のある一次情報の大切さです。

ネットやAIから得られる情報は便利です。けれども、本当に価値があるのは、自分で会って話したこと、実際に見たこと、試したことから得られる情報です。現場でしかわからない感触、相手の表情、反応の微妙な違い、言葉にならない違和感。こうしたものは、机上ではつかめません。

私自身、起業相談や経営相談の現場で、データだけでは見えない「本当の課題」に触れることがよくあります。お客様の生の声や、実際にやってみた結果から得られる一次情報は、事業の方向性を修正し、精度を高めるための大切な材料になります。

AI時代だからこそ、一次情報の価値はむしろ上がっているのではないでしょうか。

リスクは「宝くじ型」で取る

新しいことを始めるとき、多くの人は「失敗したらどうしよう」と考えます。もちろん慎重さは必要です。ですが、最初から大きく賭ける必要はありません。

私が印象に残ったのは、リスクの取り方を「宝くじ型」で考えることです。
一回に大きく賭けるのではなく、小さく試す回数を増やす。つまり、外れても痛手が小さい挑戦を複数持つという考え方です。

これは起業にも、新規事業にも、とても合っています。最初から人も資金も大きく投じるのではなく、まずは試してみる。反応がよければ育てる。違えば修正する。こうした進め方のほうが、現実的で再現性があります。

大きな成功を狙う前に、小さな実験を重ねる。これが、今の時代の賢いリスクの取り方だと感じました。

小さな中間ゴールが、人を動かす

「始められない」理由の一つは、目標が大きすぎることです。
起業したい、新サービスを作りたい、発信を始めたい。そう思っていても、ゴールが遠すぎると最初の一歩が重くなります。

そこで大切なのが、小さな中間ゴールを作ることです。

たとえば、いきなり事業を完成させるのではなく、まずは一人に話を聞く。サービス内容をA4一枚にまとめる。簡単な案内ページを作る。モニターを三人募る。こうした小さな目標なら、実際に動きやすくなります。

大きな夢を持つことは大事です。けれど、それを実現するには、行動できるサイズまで分解する必要があります。始める力とは、気合いや根性ではなく、始めやすい形に落とし込む力でもあるのだと思います。

一人で始められるミニマムプランを持つ

起業初期や新規事業の立ち上げでは、まず「一人で始められるミニマムプラン」を考えることが大切です。

人を集めて、仕組みを整えて、資金をかけてから始めようとすると、どうしても準備が重くなります。その結果、いつまでたっても始まらないことがあります。

そうではなく、まずは自分一人で回せる最小単位で始めてみる。
これはMVP(Minimum Viable Product)の考え方にも通じます。完璧な商品やサービスを最初から作るのではなく、最小限でも価値が伝わる形で出してみる。そして反応を見ながら改善していく。この進め方は、無理がなく、現実的です。

私が日々関わる創業支援の現場でも、最初から完成形を目指しすぎる人ほど動けなくなる傾向があります。むしろ大切なのは、「今の自分で始められる最小の形は何か」を考えることではないでしょうか。

「ハジメル」という社名を持つ者として

『はじめる力』という本を読みながら、私はあらためて自分の仕事を見つめ直しました。
起業支援や経営相談の場で、私が本当にお手伝いしたいのは、立派な理論を語ることだけではありません。始めたいと思っている人が、実際に最初の一歩を踏み出せるようにすることです。

AI時代は、考えるための道具が増えました。発想を広げる環境は整ってきています。
だからこそ、これから本当に大事になるのは、「どれだけ考えたか」ではなく、「どれだけ始めたか」なのだと思います。

起業も新規事業も、最初から大きく始める必要はありません。
まずは小さく始める。一次情報を取りに行く。反応を見て修正する。その積み重ねが、やがて事業を形にしていきます。


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この記事を書いた人

「好きなことを仕事にする」起業家の挑戦を応援する、東京都港区の起業支援会社です。
起業の道をともに歩むパートナーとして、豊富な実務経験と支援実績をもとに、実践的な伴走支援を行っています。
クライアントの夢の実現に向けて、専門性と創造性を活かしながら全力でサポートいたします。

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